失業手当受給中に再就職先が決まった!
来週には入社するんだけど、残った日数分の失業手当はどうなるんだろう?
失業の手続き後の給付制限期間中に内定もらった。失業手当はもらえるの?
こんな疑問を解決します。再就職決定おめでとうございます!
都内某所で事務員をやっているゆう(@yublog_com_Y)と申します。
今の職場に再就職するまでは無職でした。
『再就職手当』という制度があります。
無職の方に向けた社会保障のひとつで「失業手当の受給資格を持つ人」が再就職(転職)が決まった時にお金を受け取れる制度です。
しかし再就職手当を受け取るためにはいくつかの条件があり、1つでも条件を満たさないと1円も受け取れません。
本記事では『再就職手当』の概要~受け取れる条件・注意点までわかりやすく網羅的に解説します。
『再就職手当』はあまり多くの方に知られていない社会保障です。
あらかじめ知っておくだけで「無職生活・転職活動」を心から楽しめるようになりますよ!
無給生活でお財布が寂しくなる頃合いに非常に嬉しい制度。
それが『再就職手当』です!
あれ…ゆうさんは結局『再就職手当』もらえたんでしたっけ?
しつこいようで恐縮ですが…『再就職手当』には受け取るための条件があります!
本来もらえるはずだったものがもらえなくなってしまうことも起きかねませんので、事前にしっかり確認しておきましょう。
記事の最後に私の『再就職手当』にまつわる超残念なエピソードもあるので、是非最後まで読んでみてね!……(涙)
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『再就職手当』とは【失業手当の残り分を一時金で受け取れる制度】
『再就職手当』の概要はこちら。
※所定の条件については後述します。
『再就職手当』をざっくり言うとこんな制度です。
失業手当を受給中or受給する権利を得ている状況で…
「失業手当の給付日数を3分の1以上残した状態で」再就職が決まったら
『残った日数の約6~7割分の失業手当相当額』を一時金で受け取れる
「失業手当受給中に再就職が決まった人」が受け取れる
『国(自治体)からのお祝い金』なイメージだよ!
失業手当の申請方法など、無職になったら必要になる手続きの詳細は以下の記事も合わせて確認してみてください。
>>『【雇用保険・健康保険・年金】無職になったら?必ず行う手続きはこれ!わかりやすく解説します。』
『再就職手当』で受け取れる金額の目安
『受け取れる金額の計算方法(目安)』『再就職手当の受給条件』について詳しく解説します。
再就職手当で受け取れる金額の目安は、以下のポイントとハローワーク所定の計算式で確認可能。
- 失業手当・支給残日数
- 失業手当(基本手当)日額
- ハローワーク所定の給付率(※)
【再就職手当の受給金額・目安の計算式】
支給残日数×(給付率(※)×失業手当(基本手当)日額)
(※)『再就職手当』の支給率は60%、70%のどちらかです。
- 支給残日数が3分の1以上=60%
- 支給残日数が3分の2以上=70%
「支給残日数」は「失業手当・初回説明会」で受け取れる資料で確認できます。
「失業手当で受け取れる金額(日額ベース)」の目安は以下の計算式を確認してみてくださいね。
【失業手当・受給金額の目安(日額)】
日額換算した前職時の給料※×ハローワーク所定の給付率(50~80%)
(※ボーナスを除いた、直近6ヶ月の給料合計÷180)
これだけではイメージしにくいので、例題も用意しました。
支給残日数が多ければ多いほど、
『再就職手当』で受け取れる金額も大きくなるんだよ!
そのため失業手当を全期間分受け取るよりも、早めに転職活動を終了させて…
『再就職手当』+再就職先の給料をもらう方が将来的に受け取れる金額が多くなる可能性も出てきますね。
転職活動の状況や失業手当で受け取れる金額も踏まえ、どちらの方が損が少ないか確認してみても良いかもしれません。
『失業手当(基本手当)』について再確認
『失業手当(基本手当)』とはどんな保障か。改めて確認しましょう。
【失業手当(基本手当)・概要】
- 雇用保険の保障のひとつ
- 離職した人が生活に困ることなく転職活動に集中できることを目的とした経済的保障
- 受け取れる金額は「前職の給料の何割か(50~80%)を日額換算した額」
- 受け取れる期間は「0~150日(働いていた期間による)」
『失業手当(基本手当)』を受け取るためには、所定の条件を満たす必要があるよ!
『失業手当(基本手当)』は「離職票・雇用保険被保険者証」を受け取り、お近くのハローワークで手続きを行うと受け取れるようになります。
そのため、退職したらすぐに「離職票・雇用保険被保険者証」を受け取れるようにしておきましょう。
意外と前の会社ともめてしまうケースって多いです。
記事を書いている私も「離職票・雇用保険被保険者証」で前の会社ともめました…。
後で不毛な争いをしないためにも退職時から声掛けをしておくとより◎です!
書類の催促方法など詳細は以下の記事にまとめています。
退職関係書類の催促をめぐるドタバタを実録仕立てで公開しているので暇つぶしにもどうぞ。
>>『離職票がもらえない!退職書類をもらうためにした「たった一つのこと」【電話で鬼催促】』
『再就職手当』受けとるための条件
『再就職手当』を受け取るための条件はこの5つ。
簡単にまとめると…
『再就職手当』を受け取れる人=「1年以上同じ職場で働く見込みがある雇用保険加入者」のこと。
最大の注意点は「自己都合退職による3ヶ月の給付制限がある場合※」です。
給付制限期間開始~1ヶ月以内での再就職の場合、以下の条件をどちらか満たした時のみ受給できます。
- ハローワークからの職業紹介
- 厚生労働大臣の許可・届出のある職業紹介事業者からの職業紹介
厚生労働大臣の許可・届出のある職業紹介事業者について
「ハローワークからの職業紹介」はすぐにわかりましたが、
「厚生労働大臣の許可・届出のある職業紹介事業者」とは…?
自治体で多少の違いはあるけど、
「一部の転職サイト・転職エージェント」が当てはまるよ!
まず、結論です。「許可・届出のある」とは、次の2つの場合をいいます。
『厚生労働大臣の許可を受けている・届け出を行っている』厚生労働大臣の許可(届出)の有無については、厚生労働省職業安定局「人材サービス総合サイト」でチェックできます。
そして「職業紹介事業者等」とは、「有料・無料を問わず、企業等の求人と、仕事を探している人(求職者)をマッチングさせ、就職を斡旋(あっせん)する事業者」のことです。
つまり、「許可・届出のある職業紹介事業者等」とは、「厚生労働大臣の許可(届出)のある人材紹介サービス業者」ということです。
引用元:『許可・届出のある職業紹介事業者等の定義とは?【再就職手当の要件】|まいぼた』
逆に考えると、給付制限期間中~1ヶ月以内の再就職で…
ハローワークや厚生労働大臣の許可・届出のある職業紹介事業者からの紹介でない、直接応募の場合は『再就職手当』を受け取ることはできません。
直接応募に当てはまるのは以下の場合です。
- 転職サイト(求人情報サイト)
- 求人情報誌、新聞の求人広告
- 友人、知人からの紹介
- などなど…
ちなみに「再就職」の判定基準は「新しい職場への入社日」
内定をもらったのが1ヶ月以内でも、入社日時点で1ヶ月を超えているなら
どんな手段で就職先を選んだとしても『再就職手当』の対象になります。
『再就職手当』とは…国からもらえる「条件付きの転職お祝い金」:まとめ
読んでいただきありがとうございました。
今回は『再就職手当』について、以下のポイントで解説しました。
『再就職手当』は「条件を満たすと受け取れる国(自治体)からの転職お祝い金」です。
無職からの転職活動を本格的に始める前に、事前に確認をしておきましょう。
無職生活・転職活動を豊かなものにしていくために、社会保障もしっかり活用しよう!
「無職になったら使える社会保障」をあらかじめ知っておくことは、安心して無職生活を送れるポイントの一つです。
その他「焦りや不安なく無職生活を送る」「転職活動を無理なくマイペースに進める」ポイントは以下の記事にまとめていますのであわせてどうぞ。
【余談】再就職手当をもらえなかった私の状況
結論から言いますと、私は『再就職手当』を受け取ることができなかったんです。
その理由は「再就職が決定した状況」にありました。
『給付制限~1ヶ月以内に入社日を決めた』
『職業紹介事業者に該当しない転職サイトで応募した』
この2つが理由で『再就職手当』の対象外になってしまったんです…。
念のためハローワークの窓口の方にも確認を取りましたが、やっぱり対象外でした。
私は『失業手当』はおろか『再就職手当』も受け取れずじまい。
国(自治体)から1円も受け取らず無職生活を終えたことになります。
ちーん…。
事前に確認できてさえいれば『再就職手当』を受け取れていただけに、悔しくてもったいない気持ちが強かったようです。
ゆうからのメッセージ
案外こういったケースってよくあるみたいです。
ここまで読んでくれたあなたに声を大にして伝えたいことはこちらです。
失業手当の制限期間中に内定が決まっても、即決せず入社日を確認・調整すること
第一希望企業からの内定であっても、です!
受け取れるものはしっかり受け取れるようにしていきましょう。
以上です。ありがとうございました!
コメント
とても丁寧な記事、分かりやすくて助かりました!
一つ質問なのですが、
8/2-8 待機期間
8/9-9/8 ハロワからの業者のみ対象
などの場合
内定8/15
入社日9/9
などであれば受け取れる、とういう認識で宜しいのでしょうか?
おはようございます!読んでいただきありがとうございます。
「自己都合退職」という認識で間違いがなければ…といった前提でお話しますと
この場合は『再就職手当』受け取れる可能性があります。
ちなみに受け取れる要件は他にもあります。
・再就職先で一年以上確実に働く見込みがある など…
ハローワーク窓口にも合わせて確認を取ることをおすすめします。
ありがとうございました!