『三大疾病の保険』には入らなくても良いって聞いたことあるけど、本当?
『三大疾病』ってそもそもどんな病気なの?
『三大疾病の保険』にはどんな種類があるの?
…こんな疑問にお応えします!
結論・『三大疾病の保険』は必要です。その理由は2つ!(詳細は後述します)
- 治療期間が長びきやすいから(特にがん・脳の病気…)
- 健康保険や年金制度など、公的な保険では補填できないお金もかかるから
『三大疾病の保険』を上手く活用できれば、万一かかってしまい治療やその他に時間とお金がかかったとしても…、
将来、経済的に破綻してしまう可能性がぐっと下がります!
元・保険代理店営業でFP2級(ファイナンシャル・プランニング技能士)保有中の私が、なるべくわかりやすく解説していくよ!
三大疾病の保険が必要な理由2つ 詳しく解説します
『三大疾病』とは「がん・心疾患(急性心筋梗塞)・脳血管疾患(脳卒中)」のことです。
『がん(悪性腫瘍)』…私たちの体にある「細胞」が何らかの原因で傷つき「異常細胞化→がん化」することで起きる病気
『心疾患』…心臓全般の病気を指す。急性心筋梗塞、狭心症、心不全など
『脳血管疾患』…脳卒中(脳梗塞、くも膜下出血、脳出血など)、もやもや病など
日本人の死因の半数以上を占めているのが『三大疾病』です。(厚生労働省調べ)
日本の医療技術は日々発展していますが、『三大疾病』は未だに「かかってしまうと怖い病気」として認識されています。特に怖いポイントはこれですね。
●生活習慣や遺伝性もあり、人によっては「よりかかりやすい」場合もあること
私の場合は…父方の祖母がくも膜下出血、母方の祖父ががんで亡くなっていることもあり、がんと脳血管系の病気が特に怖いなぁと考えています。
近親者で『三大疾病』にかかっている人がいる人は特に不安になりますよね。
そんな時に役立つのが『三大疾病の保険』です。ここからは以下2つのポイントで解説していきます!
治療期間が長引きやすいから
三大疾病は一度かかってしまうと、治療するのに長い期間がかかります。
厚生労働省のデータによると、入院日数の平均が『29.3日(全年代平均)』に対し
がんが『17.1日』、心疾患が『19.3日』、脳血管疾患で『78.2日』です。脳血管疾患の入院日数が平均より長い傾向にあります。
(参考:患者調査(平成29年度)厚生労働省)
がんと心疾患は平均よりも入院日数がむしろ少ないようですが…
確かに入院日数は少ないかもしれないけど、その後からの治療が長くなりやすいんだよ…。
一度入院して退院した後も、治療そのものは継続されたり経過観察などで通院をするケースも多いです。特にがんの場合、発見された状況によっては「入院をせずに通院で治療する」ことも増えています。
三大疾病の治療には一般的に時間がかかるんだ!…と覚えておいてください。
『患者調査|厚生労働省』※「結果の概要」から最新データを見れます(PDFファイル)
公的な保障(社会保障)では補填しきれないお金があるから
三大疾病には、社会保障(健康保険や年金制度など)では補填しきれないお金があります。
一つ目の『高額療養費制度を適用させた後の自己負担額』は、当たり前な気がしますが…。
よく見かける「保険不要論」だと、社会保障があるから生命保険要らない!って論調が多いんだけど、
社会保障を使ったとしてもかかるお金はゼロにはならないよ。ってことを強調するためにあえて書いてみたよ。
※会社員やパート従業員など、会社に所属している人が加入している「健康保険」には『傷病手当金制度』があります。
病気やけがで仕事を休業している時に受けられる保障で、休業4日目以降~1年6カ月まで『日額換算した給料の約2/3が受け取れます』
いわゆる「病気やけがで働けなくなった時」の保障です。
フリーランスや無職の方など「国民健康保険」に『傷病手当金制度』はありません。
社会保障=万能の保険ではありません!上手く活用したとしても『かかってくるお金はゼロ円には決してならない』んです。
三大疾病にかかったら、社会保障を適用させた上でかかる『自己負担額』と『社会保障が効かないお金』が『治療期間中はずっとかかってきます』
貯金が潤沢にある人(目安としては1,000~2,000万円以上自由に使えるお金があるかどうか)以外は『三大疾病の保険』は必要だと言えます。
『三大疾病の保険』は「社会保障を適用させたうえでかかるお金」「それ以外でかかるお金」に備えることができる保険だよ!
三大疾病に備える保障は、全部で3種類!
『三大疾病の保険』が必要な理由を解説しました。
三大疾病にかかると「社会保障を適用させたうえでかかるお金+α」が「治療期間中ずっと」必要になります。
金額そのものは小さくても、治療期間が長引けば長引くほどボディーブローのようにじわじわ効いてくるんだよ…。お財布に(涙)
そんな時に役立つ『三大疾病の保険』は3種類あります!
- 三大疾病保障保険(死亡保障なし)
- 三大疾病保障保険(死亡保障つき・一生涯保障タイプ)
- 三大疾病保障特約付き 収入保障保険(死亡保障あり・定期タイプ)
ひとつひとつ、わかりやすく解説していきます。
がん治療に特化した『がん保険』についてもまとめています。
詳細は『がん保険、不要?必要?元・保険代理店営業がたどり着いた答え【必要な理由】』をご覧ください。
三大疾病保障保険(死亡保障なし・掛け捨てタイプ)
三大疾病にかかり「ある条件」を満たした上で、保険会社に請求をかけると給付金が受け取れる保険です。
一時金(まとまったお金が一度にもらえる)タイプがほとんどです。
このタイプの保険の大きな特徴はこちらです。
●一度受け取ったら終わりでなく、再発しても条件を満たせば何度でも受け取れるものが多い
保険会社によっては七大疾病(+肝疾患、腎疾患、糖尿病、高血圧)まで条件を広げられるタイプも選べます。その分保険料も上がります。
七大疾病はいわゆる「生活習慣病」です。その名の通り良くない生活習慣(飲酒や喫煙、メタボ、ストレスなど)によりかかりやすくなる病気です。
保障される(給付金が受け取れる)期間は終身(一生涯保障)タイプか定期タイプの2択。
三大疾病の保障単独のタイプと、医療保険の特約(オプション)で加入する方法があります。
このタイプの保険では「死亡保険金」はないよ!
なおかつ、掛け捨てタイプなので保険料は割安なものが多いね。
三大疾病保障保険(死亡保障あり・一生涯保障タイプ)
このタイプも上記と同じく一時金タイプです。違いは以下3つ。
- 一度受け取ったら終了(以降は条件を満たしても受け取れない)
- 三大疾病の給付金と死亡保険金がある
- 掛け捨てではない
三大疾病の給付金と死亡保険金は「どちらかの条件を満たしたら」受け取れます。死亡の場合、死因は問われません。
三大疾病の給付金の場合は「本人が」、死亡保険金は「遺族が」受けとる形です。
給付金(保険金)が受け取れる期間は、終身(一生涯保障)タイプ。
掛け捨てタイプじゃないので保険料は割高だけど、解約した時にお金がある程度戻ってくるよ!
三大疾病の特約付き収入保障保険(死亡保障あり・定期タイプ)
「三大疾病の特約付き」収入保障保険です。
こちらは上2つの保険とは保障の形と受け取り方が少し変わってきます。
「収入保障」という名前で間違ったイメージを持たれがちな保険ですが、この保険は
●被保険者(保険をかける対象の人)が亡くなった時に遺族が保険金を受け取れる保険
●保険金の受け取り方は『被保険者死亡からある年齢までの期間中・毎月受け取るタイプ』
掛け捨てタイプで保険料は割安です。
更に『毎月受け取るタイプ』なのでわかりにくいですが、一時金タイプよりも給付金(保険金)の受け取り総額が多くなるのが特徴。
※「ある年齢まで」は保険契約時に決めることができます。
この保険は定期タイプのみです。何事も起きず「ある年齢」を過ぎたら保険機能は終了します。
「死亡保険金を毎月受け取れる」ことから『収入保障保険』と名前が付けられています。
著者は保険代理店の時にお客様に『天国から仕送りをしていただけるイメージ』と説明していましたね。
「三大疾病の特約」を付けることで、保険金を受け取れる条件が『死亡』だけでなく『三大疾病にかかって所定の条件を満たした』場合まで広がります。
『死亡(死因問わず)』か『三大疾病』のどちらかの条件を満たすことで受け取れます。
三大疾病の保障 「受け取れる条件」に要注意
ここからは『三大疾病の保険』の注意点です。
三大疾病にかかった上で「ある条件を満たす」ことで給付金(保険金)を受け取りますが、保険会社によって「ある条件」が全然違います!
見直してみたら、受け取れる条件が厳しすぎてちょっと…なケースはよくある話だよ!
いざという時の為にかけた保険が「いざという時に使えない!」「こんなはずじゃなかった!」…とならないよう、改めて確認しましょう。
『病気の範囲』とは、三大疾病の中で「どの病気まではOKでどこからがNG」なのかを指しています。三大疾病なら全部OK!というわけではありません。
『がん』=悪性新生物(がん)のみなのか、上皮内新生物(がん)※も受取対象なのか
『心疾患』=急性心筋梗塞のみなのか、心臓の病気全般も受取対象なのか
『脳血管疾患』=脳卒中のみなのか、脳の病気全般も受取対象なのか
※上皮内新生物とは、がんの一種ですが以下2点の特徴があります。
- 上皮(粘膜層)のみにとどまっている
- この時点で治療すれば再発・転移の可能性はかなり低い
悪性新生物(がん)とは別で考えられることが多いです。
当たり前の話ではあるけど、給付金(保険金)を受け取れる幅が広いのは
「悪性がんのみ」より「上皮内新生物も含まれるがん」だし
「急性心筋梗塞のみ」より「心疾患全般」だね。
『かかった後の条件』は保険会社によって本当に違います。
そして、最大の「こんなはずじゃなかった!」ポイントだったりもします…。
『がん』
一回目の受取条件は「診断確定された時」がほぼ。
二回目以降も受け取れる場合は「診断確定+入院or手術など」
『心疾患・脳血管疾患』
1.「診断確定後」60日以上の待期期間(労働制限・後遺症があるなど)or治療目的で手術をしたら
2.「診断確定後」20日以上入院をしたら
3.「診断確定後」1日でも入院をしたら
などなど…
同じ『三大疾病の保険』でも、受け取れる条件や病気の範囲が違ってくるだけで「別物か!?」ってぐらい変わってくるよ。
もう三大疾病の保険は入っているから大丈夫!な人もこれを機に一度見直してみてください。
『受け取れる条件・病気の範囲』はすぐに確認できます!
「保険証券」「商品パンフレット」「お見積書」「ご契約のしおり・約款」を見れば確認が出来ます。
この記事を読み終わったら、保険の書類を引っ張り出してみましょう!
目を通してもわからない…難しい…!という場合は、ファイナンシャルプランナー(FP)に見てもらうのも良い方法ですね。
三大疾病は時間とお金がかかる病気…経済的に辛くならないよう備えよう!
最後まで読んでくださってありがとうございます!
今回は『三大疾病』『三大疾病の保険』をテーマに書いていきました。
大事なポイントは以下です。
『ファイナンシャルプランナー(FP)に無料で相談する方法』
1.オンライン相談にも対応!今の時代には嬉しいFP相談サイト『保険チャンネル』
2.厳しい審査基準をクリアした専門性の高いFPのみ在籍!『ほけんのトータルプロフェッショナル』
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この記事があなたにとって『病気と保険を考える』良い材料になってくれていることを願っています!
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